ショコラール
弊社は、特許技術のレーザー描画法を使ってチョコレート表面に直接描画しています。
この技術は特許登録されている世界初のもので、弊社の独自技術です。
(特許第3931262号。国際特許WO2007/105666)
米国、フランス、イギリス、スイス、ドイツ、中国、韓国でも特許登録済です。

先のFOODEX JAPAN2010で受賞した「米国人ジャーナリストが選ぶ日本食品10選」(JETRO主催)でも「レーザーを使い着色せずに図柄を浮かび上がらせる技術」が受賞理由の一つに挙げられました。


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(注)展示用に株式会社コーエーテクモゲームス様から提供していただいた「真・三國無双6 王元姫」のイラストを幅180mmのMHL(メガハート形)タイプチョコレートに描画しています 


●従来の描画方法
チョコレートは油性ですので概して絵柄を描くのは容易ではありません。
従来、チョコレートに描画する方法には「型」を使う方法や食用インクを用いる印刷、色の異なるチョコレートもしくはココアバターで描く方法などが使われてきています。
しかし、「型」を作るには高額のコストや時間がかかるため大量生産向けにしか使えない上に、「型」では明暗に差が出ないことや細かな表現もできず、描画には不適です。

スクリーン印刷や転写法などは広く使われていますがオリジナル絵柄で描くには大量生産がコスト上必須。一方、食用インクを利用したインクジェットプリンタでチョコレートに描画する方法では基本的に「白」の表現ができないためにホワイトチョコレートに描くことが必要なことに加え、綺麗な印刷はとてもできないのが実情。第一、チョコレートとして美味しそうには見えず、インクがチョコレートの風味を損なう原因にもなっています。
この他にココアバターを載せて描く方法などもありますがチョコレートは時間とともに僅かに収縮するために異なる材料は付着させにくく、剥がれを生じるという問題が避けられません。
以上の理由で従来はオリジナル絵柄を描いたチョコレートを比較的少量単位で生産することは実用的ではなく、比較的安価・短納期で生産できる製品はありませんでした。
このため昨今では包装容器のみをオリジナル絵柄にするサービスが各社から提供されている状況です。
●弊社のレーザー描画技術の特徴
  レーザー描画法ではチョコレート表面に目には見えないほど細かな傷をつけることで絵柄を表現します。
こげ茶色のチョコレートに傷をつけるとその部分は人の目には薄茶色に見えますが、レーザー光をごく短い時間照射することでそのエネルギーによって直径約50μm(1/20mm)の小さな傷が付き、その部分が薄茶色に見えることになります。
この傷を1mm当り20-40個つけています。つまり、レーザーが当っていない部分は元のチョコレートのこげ茶色光沢のまま残り、レーザー照射された部分は薄茶色に見えることで絵柄を表現します。この表現方法は光の反射が表面の光沢によって異なり、色が違って見える現象を利用したものです。
チョコレートは、一旦その表面を加熱して融かすとその後に固化する際に「ブルーム」と呼ばれる白化現象が見られ、外観も食感も著しく悪くなります。レーザー光も熱線ですが、ある条件下で使えばブルームを発生させず、しかも絵柄を十分に表現でき、風味も全く変化しない、そのような操作条件が存在することが見出され、この表現方法が特許登録されています。

この方法ではレーザー装置はPCプリンタのような位置づけにあり、PCで描画データを準備すれば通常のプリンタのようにチョコレートに描画できるため、所謂「版下」や「型」が不要です。
また、レーザー照射条件を調整することにより「多諧調」表現も可能で、カラーの写真や絵柄を白黒写真のように表現することができます。
反面、表面の光の反射の違いで陰影を表現するため、暗い場所や暖色系の照明下では見にくいことがあります。色を付けているわけではありませんので鮮やかに見えるものでもありません。
●短納期である
「版」や「型」の準備が不要。PC上で描画データを準備できれば即座にチョコレートに描画できます。
●オリジナルチョコレートに必須の多品種少量生産に好適
弊社のレーザー描画による描画法は1個から数千個の生産に好適です。
このチョコレートは「ユーザーオリジナル」で、「弊社のオリジナルチョコ」ではありません。
ユーザー毎に異なる絵柄を描くオリジナルチョコレートは元々大量生産するものではなく、レーザー法のオリジナルチョコが最も実用的な生産法と言えます。
描画する絵柄の形式には制限はありません。ロゴや写真、イラスト、絵、文字など、PC上で表現ができるものであれば何でもOK。鮮明な写真ならほぼそのままリアルな表現もできます。
簡単な描画修正作業は弊社にて実施します。最少ロットの制限もありません。
表現は極めて精緻。他の描画法には到底真似ができないものです。
レーザーを使っているため、市販の高解像度プリンタ以上に精緻です。
着色していないため鮮やかな表現はできませんが、白黒多諧調で描くためグラデーションも表現できます。ご利用いただいた殆どの皆さんからは、「カラーで着色するよりも上品で良い」というご意見をいただいています。
きれいで細かな表現はプロのイラストレータやデザイナーの方々からも高い評価を頂いています。

左下の写真は先のFOODEX JAPAN2011にて展示用に作成したもので、18×15cmのハート形チョコレートにイラストを描いています。尚、描画データは潟Rーエーテクモゲームス殿のご提供品です。
右下は、浮世絵などを48×60cmの大きなチョコレートに描いた展示品の写真です。